出展作家

木 /木工作家
大益牧雄


やさしいかたち
易しい形=わかりやすいかたち
優しい形=優美なかたち
奇を衒った形は新奇で珍しいけれど飽きやすいといわれます。易しい形でなおかつ優しい形。いつまでも使いやすい飽きない形。私は木工屋ですから、木に聞き、木を生かし、使う人に聞きながら、この先もやっていこうと思っています。



土 / 陶芸家
清水善行


そもそも『やさしい』とは何やねん。
しかも、『やさしい形』ときたら、もひとつ困った。
あなたにとって『やさしい』って,何?。
『やさしい』の反意語は、何?。
この漠然としたテーマが、私を言葉の迷路に誘いかけるのだが、物作りを生業とする者として、そこへは行きたくない。出来上がった物を展覧する理由だが、御覧下さる方、受け手のスクリーンにどう写るのかが問題です。『やさしい形』という私にとっては偽善的なイメージをどのように消化し,形に出来るかが課題です。
只、長く付き合える物を作りたいだけ。
『こんなのやさしくなーい!』
みんなも考えてみましょう。様々な御評価を頂戴いたしたくおもいます。



紙 / 和紙職人
ハタノワタル


やさしい形とは、とんがってしまった思考、はみだしてどうしようもなくなった心をすっと自分の殻の中に、おさめてくれる形ではないのかな?その時得られた感覚は、心の中にかけらとして残り私たちの暮らしの一部として残っていく・・・。
今年3月11日、日本は現代人が体験した事もない大きな震災にあいました。多くの犠牲者のご冥福を祈ると共に被災された方々が一日でも早く安心した暮らしを手に入れれるよう願っています。そんな震災の中で起きた福島第一原発での事故。依然収集のつかないまま。モノを作り、それをお金に変えて生活をする。他の動物にはない人間の独特な生産方法そのもののの先がどこに向かうのか? 常に社会の一員であり、小さなベクトルの集合が社会を形成していることを意識しきちんとしたビジョンが、すべての生産活動に必要となっていく時代に突入したと考えます。
今回声をかけさせていただいた、木工の大益牧男氏、陶芸の清水善行氏はそれぞれ自然というものを意識した暮らしと制作を続けている方で、私のモノつくりの方向性を示してくださる“先に行く人”です。そんな二人の力をお貸りして「木と紙と土展・やさしい形」の準備を進めています。
皆様、どうぞお越しください。



友情参加 / 絵描き百姓
大森梨紗子(あさって農園工房)